さみしくなったら名前を呼んで山内マリコ

さみしくなったら名前を呼んで山内マリコ幻冬舎文庫

電車で出かけるため時間つぶしにと手に取ったのだが、意外と掘り出し物だった一冊。

超失礼な言い方、申し訳ありません

どうでもいいことだが、わたし、電車移動中はなるべくスマホにさわりたくないヒトなのだ。

山内マリコは何冊か読んでいるのだが、よく出てくるのが、地方で生まれ育った、女。

女子中高生だと、東京に行ってみたい〜、暮らしてみたい〜と言っているけれど。

いざ大人になっちゃうと、やっぱ東京怖いし、無理〜。地元から離れられない〜

よしんば、東京に進学就職しても、東京で暮らすの大変〜。でも、いまさら故郷に帰ってもな〜

こういう女性が多く、見受けられるような気がする。

同年齢の女子中高生や働く女性たちを描く小説でも、たとえば柚木麻子だと。

生まれも育ちも東京世田谷、という女子高生やらOLやらが出てくるんで。

もうね、地盤が違うからね、話の内容とか共感度とか、まーったく違ってくるんじゃない?

わたしは地方に住んでいたこともあるし、思春期の頃は世田谷区のはしっこに住んでいたこともあり、

さらに現在は東京のはしっこの住民なんで。

柚木麻子作品のキャラに共感することもあれば。

山内マリコ作品のキャラに共感することもある。

いや、山内マリコキャラのが、共感度高いかも?

なにかになりたくてあがいたり、なににもなれそうになくてあきらめたり。

山内マリコは、そんな女性たちの懊悩を、なんて上手にすくいあげるんだろう。

年齢も暮らしている場所も、時代もまったく違うのに、なぜだか、わかるわかるとうなずいてしまうのだ。

あたしは、いつになったら自分が思い描く女の子になれるんだろう。

中略

気が遠くなりそうな膨大な時間と、無駄打ちだらけの破れかぶれな経験。

そういったものの果てに、あたしはちゃんと、自分で自分に及第点を出せるような人間に、なれるんだろうか。

大人になる方法

とにかくもうちょっと、時間が必要なのだ。自分にはなにが出来て、なにが向いていて、なにをするために生まれてきたのかを、ひと通り試してみる時間が。

中略

身の丈を知り、何度も何度も不安な夜をくぐり抜け、もうなにもしたくないと、心の底から思えるようになるまで。

遊びの時間はすぐ終わる

うん、みんな、頑張ってよね。

人生って思ったより早く、あっという間に進んでいくもんだから。

悩んだり、挑戦したりできるのは、今のうちだけなんだから、ね

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